大学の入学祝いを贈る袋の水引は結び目に注意して選ぼう
●入学祝いは、蝶結びののし袋で
春は、入学の季節です。
新しい学校や新しい気持ちで新年度を晴れやかにスタートさせる人は多いでしょう。
親戚や親しい知人の中に、晴れて大学に合格が決まり、4月から通う人もいるかもしれません。
大学入学は、これまで一生懸命に受験勉強を頑張ってきた本人の成果です。
喜ばしいことなので、入学祝いを用意しようと思っている方も多いのではないでしょうか。
大学の入学祝いを送る時は、のし袋に付いている水切の形に注意する必要があります。
水切りには、「結び切り」と「蝶結び」の2種類があります。
一般的に「結び切り」は、一度結んだら解けないという意味から結婚や快気祝いなどに使い、「蝶結び」は何度あっても喜ばしい出産や七五三など、結婚以外の慶事に使われます。
入学祝いは、何度あっても喜ばしいことに当てはまるので、「蝶結び」ののし袋を使います。
大学の入学祝いの金額で袋を選ぶ
●簡易型ののし袋か豪華なのし袋か
のし袋もバリエーションが多く、飾りが凝った派手な物やデザイン性の高い物もあるため、どの袋を入学祝い用にしようかと迷ってしまいますよね。
でも、のし袋は個人の好みで選ぶのではなく、入れる金額によってのし袋を選ぶことが正解です。
一般的に、1万円のお祝い金の場合は、水引きが印刷された簡易的な封筒型ののし袋を使い、2万円以上では紅白の水引きが付いたのし袋にします。
購入時に、袋の裏側に封筒に応じた目安となる金額が書いてあるので、不安な場合は、書う前にチェックすると良いでしょう。
金額が多ければ多いほど、のし袋の外見も豪華になるという傾向があります。
逆に、お祝い金が少額なのに、デザイン重視で派手なのし袋を選ぶと、中身の金額とのし袋が釣り合わなくなってしまいます。
金額に見合ったのし袋を選ぶようにしましょう。
大学の入学祝いを贈る袋の表書き
●表書きに書くバリエーションは様々
大学の入学祝いは、のし袋の表書きにどう記入すべきか迷う方もいるのではないでしょうか。
特に、表書きの上書きに記入する○○祝いという部分は迷ってしまうところですよね。
入学祝いの場合は、出産祝いや結婚祝いなどよりも記入するバリエーションがあります。
一般的には、「御入学御祝」や「入学御祝」ですが、受験を頑張って見事合格を勝ち取った場合には、少し変えて「祝合格」や「合格御祝」など「合格」の文字を入れることで、もらう側としても喜ぶ気持ちが高まるかもしれません。
表書きの下には、入学祝いをあげる自分の名前をフルネームで記入しましょう。
大学の入学祝いを贈る時の中袋の書き方
●中袋には金額と自分の名前を書く
表に水引きが付いたのし袋を使う場合、中袋にお祝い金を入れて包んでから渡します。
お金を直接のし袋に入れて渡すのは、失礼にあたるため、注意しましょう。
ほとんどの場合、のし袋に中袋は付いていますが、ない場合は市販の白無地の封筒を使って代用することも可能です。
中袋の表面には、包んでいるお金の金額を記入します。
一万円なら「金壱萬円也」、三万円なら「金参萬円也」というように数字は旧数字を書くのが一般的ですが、「萬」を「万」にしたり、数字も「壱」を「一」にするなど、簡単な字体で記載するのも間違いではありません。
また最後の「也」はなくても構いません。
中袋に金額欄や住所の記載欄が印刷されているものは、そちらを使います。
中袋の裏側には、自分の名前と住所を記入します。
これは、のし袋を外して中袋だけになった時に誰からいくらもらったのかというのが分かるためです。
入学祝いは、一般的にお祝い返しは不要という地域も多いですが、それでも名前や住所、金額は中袋にしっかりと書くのがマナーです。
大学の入学祝いを袋に入れる時のお金の向きと注意点
●新札を使って心遣いを表す
のし袋に入れるお札の向きも、いざとなったらどっち向きにすれば良いのかとわからなくなってしまうこともありますよね。
まず、入学祝いに使うお札は、新札が望ましいです。
入学祝いは、折り目のない新札にすることで「あなたのために前もって準備していましたよ」という気持ちを伝えることができます。
時間がなくて銀行へ行く時間が取れないという方は、できるだけ綺麗なお札にやさしくアイロンを押し当てて新札風に見せることもできますよ。
そして、お札を封筒に入れる向きですが、封筒の表にお札の表(肖像画が描いてある方)を合わせます。
封筒からお札を取り出す時に、肖像画が正しい向きで見えるように入れると覚えておくと良いでしょう。
春はお祝いごとが何かと重なる時期です。
のし袋のマナーをしっかり身に付けて、誰かの見本となるような常識ある大人でありたいですね。